ホイアン世界文化遺産

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ホイアンの日本人町の名残り

ホアイ川(ホイアン川の一部)と繋がる細い流れの橋の上にあるカウ寺は、日本風の独特な建築様式を持っている寺で、現在に至る4世紀以上に亘り、ホイアン旧市街の魂となっています。

4世紀以上経っているカウ寺
コケが生えた薄手の瓦を陰陽の形に交互に敷き詰めた屋根の特徴を持つ、ホアイ川沿いにある町並みの他に、カウ寺は観光客に是非紹介したいほどのホイアン人の誇りの一つです。「カウ寺に来なければホイアンにはまだ来ていない」と言われています。
この橋は17世紀にホイアンへ来ていた日本人商人達から集めたお金で建設されました。彼らの見事な仕事を回顧するために、ベトナム人は「日本橋」と名付けました。この唯一残っている日本ゆかりの建設物である「日本橋」はグエン・ティ・ミン・カイ通りとチャン・フ通りの交差点に位置しています。
交通の便利さをもたらすだけでなく、日本橋は東方文化の特色も表しています。風水の視点から見ると、この橋は地方を「荒」から「安」に変えるお守りのようになっています。
伝説によると、ホイアンでは大怪物ナマズが尾びれで暴れたとき、地震や洪水の災害を起こしました。それを鎮めるために、ナマズの背中を刺す刀のように1653年に橋の北側に繋がる部分ににお寺を建てたのです。この時から現地の人はカウ(橋)とを呼ぶようになりました。
カウ寺の特別なことは、寺の中には仏陀ではなく、鎮武北帝の神様を崇拝していることです。この神様は地域を守り、人間に平和で幸せな生活をもたらすと信じられています。これは人々の神聖な願望を神様に伝え、幸福を願っていることを意味しています。
全長18メートルあるこの橋は細部に亘り工夫されて建設されたもので、主に横線と角形から形成されいるが、しなやかさを欠かない絶妙なアーキテクチャであります。遠くからカウ橋を眺めると、八卦鏡のように見えます。


横線や角形を多く取り込んでいるがしなやかな姿を持つカウ橋
 
    屋根は陰陽の瓦で葺き、両端にグリーン系色の多様模様がある焼き物のお皿、上端に「双竜争珠」の姿が飾られています。
橋は独特な小屋があり、虹形の通路と両側に狭い廊下、中央に柱7本が結合している木材空間を持ち、来客に涼しい休憩空間を提供します。橋柱と横材は四角の形を形成し、丁度良いバランスで造られました。寺の正面はホアイ川に向かっています。
橋の両端には木彫の猿と犬が2匹がお守りとして鎮座しています。これは昔の日本人が崇敬した動物であるのと同時に、建設期間が猿年から犬年までであったとも言われています。
1990年にカウ寺は国家の歴史・文化遺産として認められました。現在までに6回の修理工事が行われましたが、元の設計と古き良き趣はそのまま保たれています。カウ寺はベトナム紙幣の2万ドン札にも描かれています。

最も工夫された橋の屋根が橋の美しさをもたらしている



逞しく見えるカウ寺のアーキテクチャ


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ベトナム風の建築様式である陰陽の瓦で葺かれた屋根



上端の「双竜争珠」の姿
 
 

 
両端にグリーン系色の焼き物お皿



良いバランス取るよう四角形で形成される柱と横材
 
 
 

木材で作られた休憩用廊下
 
 
観光客は橋の独特なアーキテクチャによりうっとり